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送粉者としてのニホンミツバチ

近年、自然・農生態系におけ送粉者*の重要性が再認識されてきています (Gouldなど、Natureで特集, 2015)。例えば、被子植物の 87.5%の種は、花粉媒介を送粉者に依存し(Ollerton, J., Winfree, R., Tarrant, S. 2011)、ポリネーション(花粉媒介)による全世界の経済的効果は1.7兆円で、農業生産物の 9.5%に相当するとも言われています(Gallai et al.  2008)。

(*送粉者:花粉媒介者、授粉者とも呼ばれる。英語ではポリネーター。)

 

では、ニホンミツバチは日本の生態系においてどのような役割を果たしているのでしょうか。

これまで発表された研究成果を調べてみると、ニホンミツバチの送粉者としての役割を明らかにした研究は意外なほど少ないことに気づきます。

その少ない研究文献としては、ニホンミツバチが受粉に重要な役割を果たしている例として、ミゾソバ (Momose & Inoue, 1993)、ソバ (Taki et al., 2010)、ヤブガラシ(Kakutani et al., 1989; 角谷, 1991, 1992)などがあります。

また、ニホンミツバチを含む訪花性昆虫群集と植物群集との関係を調査した研究や(角谷, 1993)、セイヨウとニホンミツバチの訪花性の比較研究(Nagamitsu & Inoue, 1999)も、ニホンミツバチの送粉者としての機能を考える上で重要です。

2014年には、里山環境においてニホンミツバチがどんな植物種の花粉媒介に役立っているか、どんな植物から採餌を行っているかなどを地道な調査で明らかにした「さとやま自然再生事業地におけるニホンミツバチの生態系サービス評価 : 花資源利用およびコロニーの発達藤原愛弓・西廣淳・鷲谷いづみ 保全生態学研究 (Japanese Journal of Conservation Ecology) 19 : 39-51 (2014)が発表されました。

 

これからもっともっと、ニホンミツバチやその他の送粉昆虫が、日本の自然生態系や農生態系において果たしている重要な役割を示す研究を蓄積していくことが、ニホンミツバチや送粉者とそれを取り巻く日本の自然を守っていくことにつながると思います。

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